PRESIDENT BLOG

フクール
社長ブログ

ITで地域と企業を元気にする会社、株式会社フクールの福崎です。 役にたつ情報・・・・も少しはあるかもしれませんが(笑)、だいたいが他愛もない事だと思います! もし、良かったら読んでください。

株式会社フクールの社長ブログです
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無用の用

自宅近くに、自然災害への知識と対応を四季の視点で学べる体験型の防災施設がある。阪神淡路大震災や東日本大震災と同等の揺れを体験できたり、暴風雨や洪水、火災などを疑似体験できる場所だ。入館料が無料のため、子どもが小さい頃はよく利用させていただいていた。

先日、その施設が民間企業との命名権契約によって新しい名称を持つことになった。県有施設の命名権販売は今回が初めてのことだという。看板の大きさから、もはやそれは「県の施設」というより「その企業の建物」に見えてしまう。
収益性を上げることで、サービス向上と施設改善につなげるという論理は理解できる。無料施設の運営負担は相当なものだろう。だから致し⽅ないことのような気もするし、時代の流れのような気もするので、なんとも⾔えない。ただ、年間100万円の契約金が、どれくらいのインパクトを持つのか、という疑問は残る。

 

『防災』はものすごく⼤切なことの⼀つ。実践的な体験施設は⼦供達をはじめ県⺠が意識を⾼めることに寄与するもの。もっともっと利⽤してもらいたいし、防災の重要性を考えるきっかけになってほしい。そういった施設が、この災害⼤国でなすべき役割は⼤きいと思う。というか⼤きくなるべきだと思う。いわばインフラだと思う。

県⺠⽣活にとって「⼤切なこと」が、ビジネスの宣伝に使われる・・・

『公』が本気を出すところと『⺠』が本気を出すところはそれぞれ違って当然。それぞれが独⽴した役割を全うするから補いあって豊かな社会になっていくと思う。『必要なこと』と『⼤切なこと』みたいなものかなと思う。防災教育は後者に属する。
10年後、県立高校が「フクール富山⚪︎⚪︎高校」などと呼ばれる日がくるのだろうか。もちろん私は応募などしないが笑。

 

北京で⼆⾜歩⾏ロボットによるハーフマラソン⼤会が開催され、ついに⼈間の世界記録が破られた。タイムは 50 分。⼈間の世界記録よりも 7 分速いタイム。昨年の同⼤会での優勝者は 2 時間 50 分だったと思うから⼀気に倍以上。AI だけではなく、ロボティクスの世界も指数関数的なスピードで進化をしていく。まぁ、その開発の裏にあるのが AI ということだと思うけど。

AIの進化スピード。

2019年のGPT2に「明日の夕食の献立を考えてください」と聞くと、「チョコチップ、卵、砂糖…」と、文章はつながるが質問の意図を全く理解していない返答が返ってきた。
2022年のGPT-3.5は「鶏の照り焼き、味噌汁、ご飯はいかがでしょう」と答える。意図は理解するが、会話は成立しない。相手の状況に踏み込まない。
昨年、2025年のChatGPTはどうか。「冷蔵庫に何がありますか?何人分ですか?調理時間は?」と聞き返し、栄養バランスや予算を考慮して複数の選択肢を提案することが出来る。AI は 6 年間で 5400 倍の進化を遂げた。知識のレベルでは誰も追いつけないだけではなく、知性の⼀部も持ち始めた。思考もしてくれる。

考えてみてほしい。献立を聞かれて、現代のAIと同じように相手に寄り添い、状況を理解し、複数の提案をしてくれる人間がどれほど存在するか。「言われたことを言われた通りにやる」人間がほとんどではないか。身体能力で負け・・・知識で負け・・・知性でも負け始め・・・。人間は何をなすべきか。

 

「⼟をこねて、それで器を作る。その器に無(空間)があるから、器としての⽤をなすのであって、中がつまっていたら、物を⼊れることが出来ない。」

「壁に⽳をあけて⼾や窓をつくり、それで以って、部屋ができる。部屋の中に無(空間)があってこそ、部屋の⽤を為す。物がギッシリ詰まっていたら、住むことが出来ないし部屋の⽤を為さない。」

荘⼦の⾔葉。「無⽤の⽤」だ。”無”がなければ”有”はない。「役に⽴たないと思われるものが、実は⼤きな役割を持つ」

 

今の時代、「有用」のシンボルはAI。ならば人間に必要なのは「無用の用」ではないだろうか。何気ない日常に溢れる「無」。一見無駄に見える興味や、非効率なモノゴト。その中にこそ、心を踊らせ、未来を切り拓く革新的な価値が生まれることがある。人類の進化は、実は「無」の中にあったのではないか。「無」を削ぎ落とし、削ぎ落とし、効率化していく先に、本当の未来があるのだろうか。
かつて読んだ経営コンサルタント関連の記事にこうあった。「最近は企業に何か提案すると、決まって『他社事例』を求められる。社会全体が思考停止になっていて、当てはめようとばかり考える。」

 

KOTELO WORK DAYS が終わった。三⽇間を通じて得られたもの。数字としての目標達成は100%ではなかったかもしれない。しかし、アンケートや参加者の声から感じられる満足度、そして自分たち自身の充足感以上に、「価値のある意義」を掴むことができたと私は感じている。

「ここから始まる」という感覚。
世界は変えられないかもしれない。だが、変えられる世界は必ずある。

「今から、ここから、自分から。」今日もこの言葉が、胸に沁みる。